summer sound

just be and love myself

映画“永遠に僕のもの(El Angel)”からみる幸せとは ※あらすじ無しのネタバレ&完全独自解釈

梅雨が明け始め、本格的に猛暑の夏が近づいてきましたね

毎日のように熱中症で運ばれる人々のニュースを聞いている気がします

「喉が渇いたな」という感覚になっているときにはすでに危険な状態だと聞いたことがあります

こまめな水分補給を心がけましょう

ちなみに水分補給といっても、利尿作用の高いカフェインがたくさん入っているようなアルコールやコーヒー、そして麦茶もあまり水分補給に適していないそうなので (最近はカフェイン0の麦茶も見かけますが)、やはり水分補給に特化したスポーツドリンクや水を飲むのがいいですね

あと、熱中症になる大きな原因として "朝家を出る前に朝食を摂っていない" ということが挙げられるそうです

みなさん、ご飯はしっかり食べて、お水もしっかり飲みましょう

 

というわけで 長々と図々しめな前置きでした

 

さて今回完全独断で紐解き語り尽くしていく映画は、

「永遠に僕のもの」(原題: El Angel)  です

gaga.ne.jp

↑公式サイトです、未視聴の方はあらすじどうぞ

 

結論から言うと、かなり好みが分かれる映画です

「え、なにこの映画全然おもしろくない」と思う方もいれば

「深いな〜好きだな〜」と思われる方がいると思います

ただ、人生で一度は観ておいて損はない、そんな映画です

というか1回観ただけだとよくわからないかもしれないです

難しいです ※ 私個人の感想です(定期)

正直、私の中ではお気に入り作品の1つになりました

これまでレビューしてきた作品同様、

かなり人生について考えさせられる内容でした

 

↓映画を通して見る 人生をひたすら語っている過去記事一部

nesumerb.hatenablog.com

 

nesumerb.hatenablog.com

 

 

さて この作品は、

サムネイルや宣伝広告が出始めた公開前後の時点では

「実際に起きた美少年による連続殺人事件を映画化」

という感じ(あやふや)の売り文句で、公開当時から有名な作品ではありました

主人公演じるロレンソフェロがたばこを咥えながら

浴槽に浸かっているPRポスターは特に有名なのでは、と思います

 

広告がそんな感じなので、観る前はスプラッター映画かと思ってました

美少年が無慈悲にも多くの犯罪に手を染め...返り血を浴び...謎に美しく儚い...

的な感じのサイコパニック系を予想していたのですが

シンプルに、思ってたのと違いました

どちらかというと愛というか、ロマンスとまではいかないけれど

完全に、人間模様 心理描写を描いたヒューマン映画に近いです

連続殺人、盗みは当たり前、そんな主人公の物語ではありますが

彼や彼の周りの人々を通して、人生や人間について考えさせられました

 

まず初めの時点で言及しておきます

自分のことを棚にあげるような言い方になってしまうのですが、

このサイコパス主人公と私の考えはかなり、かなり似通っています

(これは果たして自分を棚にあげるようなことなのか)

私は友人たちによると、俗に言う変わり者らしいです。

が、実はただの常識ある人間だということをしっかりお伝えしておきます

 

この映画、最初のセリフから核心をついてきます

「みんなどうかしてる。もっと自由に生きられるのに。」

もうすでに心に響いた方がいるのではないでしょうか

このセリフを見てみなさんはどう思うのか気になります

これは私の考えであって、実際は主人公がどのような意図で言ったかなんて

正解はないです、 が。

私も本当にみんなどうかしてると思います。思いますし、

みんなもっと自由に生きられるのに、と心の底から思います

どういうことかといいますと、

なんでみんな正社員として会社に入って定年まで働こうという意識になるの?

働きたくもないのに?なんで?

ってことです。急に話が違う方向に行った気がしますが。

アンチが来そうですね、決して喧嘩を売っているわけではないですし、

軽く聞こえてしまうかもしれませんが

私は世界中の働く人々を尊敬しています

ただの一人の人間のぼやきだと思って聞いてください

私はこの、"学生という時期を終えたらすぐに働く" という社会の(日本の?)ルール(?)、仕組み的なものに大学時代から大きな疑問を抱いていました

そのため大学時代から、「卒業してすぐに正社員になって働く必要なんてどこにもない」と思っていましたし、思うだけに飽き足らず私はその自論を周りに言いふらしていたそうです(当方言いふらしていたことに関しては覚えていません)。大学を卒業して2年目の春、卒業以来初めて会った友人がそのことを教えてくれました。その友人は、大学時代の私のその大変図々しい自論スピーチを覚えていて、"当時はその理論が理解できなかった" と言いました。そして、 "でも今は、あなたの意見が正しいと思う"、と言葉を続けました。正直私の自論を、身を呈して体験した経験をもとにそうやって肯定してくれた友人が現れて、そしてそれを伝えてくれて嬉しかったです。

大学3年に入ると、皆さん徐々に就職活動を始めますよね

夢があって、ここで働きたい!という信念があるのならそれは素晴らしいことです

羨ましいことです

一方私は、すごい社会不適合な言い方をしますが働きたくなかったんです

絶対にここで働きたい!と思えるところに出会ってなかったんです

夢といえば、世界中を旅することで

CAさんになれば一石二鳥なのでは、

と思われる方もいらっしゃるかもしれないですが

私は乗り物酔いする時があるのでCAさんはもっての外です(夢との矛盾...)

働きたくないのに就職ができるわけもなかったので、私は就活をしませんでした。ただ、周りにも私のように "働きたくない派" "夢がない派" の友人は多くいました。ですが、みんな就活をして就職をしたんです。

甚だ疑問でしかありませんでした。なんで働きたくもないのにわざわざ就職するために嘘の志望動機を頭をひねりでっち上げて、興味のない企業の経営理念を調べて面接の練習をして。そして、正職に就いた友人たちは口を揃えて「早く辞めたい」と言い、さらには卒業後フリーターとしてバイトをしてニートになり貯まったお金で旅行しまくっている私を見て、羨ましいと言います。お給料面だとか金銭面でみるとどう考えても就職をした友人たちの方が豊かなのに。「羨ましい」と言われるのですから。これが、この映画の冒頭のセリフを聞いて思い浮かんだことです。私は自分の欲求のままに生きています。そしてこれからもその道を行くつもりです。

もっと広げると、私は「どうにかなる」の精神がきっと人一倍大きいのだと思います。そして、私の人生のスタンスは「楽しさを追求する / 時間とお金を割いて経験を買う」なんです。おそらくENFP(MBTI診断)の特徴が顕著に現れているところだと考えます。人と違う道を行きたがる、今ある概念を疑う、楽しさや自由を追い求める、のような性格です。某大人気少年漫画の麦わら船長とほぼ同じ考え方をしている、と言ったらわかりやすいでしょうか。完全夢想家です。

(↓MBTI(ENFP)についても語っているので興味ありましたらどうぞ。もっと掘り下げた記事をいつかまた書きたいと思います。)

nesumerb.hatenablog.com

 

冒頭のセリフ関連だけでこんなにダラダラと語ってしまっていますが

つまるところ、大きくいえば「人間、もっともっと自分勝手に生きていいんだよ」

ということを言いたかったんです

長く語った割に結論は簡単すぎて拍子抜けですね

最初からそう言えよって感じですが

話すことが好きなんです、

話したいことが多すぎて脱線する、なんて日常なんです

脱線しすぎて話のスタートもゴールも見失う、までがセットです

頭の中で考えがもう、細かく枝分かれしていっちゃうんですよね

ね、結局今もなんかこのくだり長くなってしまってますよね

ご了承ください

 

作品中で「生きてるんだ。楽しまなきゃ。」という

主人公のセリフがあります。このセリフも大好きです。

その通りなんだと思います

この言葉に全てが詰まっている気がします

よく、「人生一度きり」とか「楽しんだもん勝ち」とかいう

はたから見れば漫画の読みすぎとかからかわれそうな言葉がありますが

私は本当にそうだと思っています。

「人生一度きり」で、さらに「楽しんだもん勝ち」なら

今心から惹かれることをしたらいいんだ、と思わせられませんか

人はいつこの世を去るのか

自分でもよっぽどじゃない限りわからないじゃないですか

でもそうなった時に、じゃあ何をすればいいんだ、心から惹かれるものってなんだろう、と思う人もいると思います

 

私は、人生ってそんなに大げさなものではないと思っています

説明が難しいですが、テキトーでいいんだと思っています

大いなる目標なんて必要ないんです

私がこの人生で成し遂げてみたいことは、

生のジョニーデップを見ること

エッフェル塔の前でフランスパン片手に最高にオシャレした格好で写真を撮ること

この2つです

正直細かくいえばもっともっとありますが、全部こんな感じです

〇〇に行って〇〇をしたい/見たい

こんなのばかりです

私の人生の目標に、「〇〇になりたい」だとか「TOEIC900点取りたい」だとか

そういうものはありません

私は人生を通して、出来るだけ多くの人と出会いたいし、知らない景色を見たいです

そうやって自分がしたいことをしている過程で出会った人々や経験を通して、

自分が人間的に成長していると感じることができたときに喜びを感じます

幸せを感じて、生きている意味を感じます

そして、これが私の人生だと心から思えます

 

そしてまた主人公のセリフに、

「他人の目を気にしすぎだよ」

というものがあります

これは、今まで言及してきた

「みんなどうかしてる もっと自由に生きられるのに」

「生きてるんだ 楽しまなきゃ」

ができない理由の大本のようなものですね

(特に日本人には多く当てはまる気がします)

人間、生きていると必ず「他人」との交流があります

そこで、周りの目を気にしていくことを覚えるんですよね

赤ちゃんの時なんて、周りの迷惑を一切考えず

泣きたい時に泣き、常に周りが自分を気にかけてくれるのに。

そして歳をとるにつれて、わがままできる環境がなくなっていきますよね

なぜなら、他人の目や世間体を気にするようになるからです

いらないプライドです

本当にやりたいことがあるなら、多少周りに迷惑をかけてでもやるべきです

なぜなら、たった一度しかないあなたの人生だからです

私は留学に行ったことがあるのですが、外国の方たちはそれはそれはもう

本当にわがままです。「我が儘」です文字通り。

周りのことなんて一切考えていないし、ましてや自分のとった行動で

周りになんと思われようが言われようが全く気にしないんですよ

日本にいると感覚が麻痺しますが、逆に海外はこれが普通です

羨ましいと思いますよ、ほんと清々しいほどわがままで。

どんなエピソードがあったのかはまた別の機会に。

 

日本は素晴らしい国です。

良くも悪くも、

他人を思いやり周りの人々を尊重する文化が、

なんだかんだ日本が世界から愛されている理由です。

この日本の、素晴らしいといわれる国民性は

裏を返せば

“日本人には意見がない”とかって言われたり、

周りを気遣いすぎて自己主張できない

という短所をうみだしていると思います。

極端かもしれませんがこの国民性が、

日本人の幸福度が低いといわれる理由の

ひとつかもしれません。

ですが、日本に生まれて、この日本の国民性が染み付いてしまったからといって、自分の人生をないがしろにしていい理由にはなりません。

人間、我が儘な方が幸せなんです

そして皮肉なことに、我が儘な人は豊かです

他人を気にせず、自分自身に素直に従って、やりたいことをやっているのですから

私も今のところ、我が儘に生きています。

自分の心に正直に生きています。

ただ、それができるのは当たり前じゃないということも十分理解しています

幸運にも、私には我が儘に生きられる環境があります

両親の寛大な心しかり、22というまだ比較的若い歳で固定概念にとらわれず

自由に生きよう、という自論をもつことができた自分にも感謝しています

そして、そう思わせてくれた今までの全ての出来事や関わってきた人たちにも感謝しています

 

物語の終盤で、主人公は想いを寄せていたパートナーを殺めます。

それは歪んだ愛からきた衝動だと私は解釈しています

タイトルの通り、永遠に僕(主人公)のものにしたかったのでしょう

そして彼は最後に泣くんです

私はここは解釈に迷いましたが、主人公が、“孤独になった”と初めて感じたんだな、と思いました

孤独からきた涙だったんだと思います

罪を重ね人を裏切り、

平凡で温和だった両親にも、慕い慕われていたパートナーとその両親にも

愛想を尽かされ見放され、ついにはそのパートナーを自ら殺めてしまったとなっては

彼の周りに誰か残っているわけもなく。

平気で罪を犯し、何食わぬ顔で想い人を殺める人間が、

孤独を感じ泣くんです。

それほど人は「孤独」に弱いのでしょうか

 

私が思うに

人が孤独だと思うのは、孤独を感じるというのは、

裏を返せば、人間の温かみを知っているということです

だから、“独り”がそれほどに悲しいと感じるんです

人間って温かいですね

孤独を感じるというのは、幸せなんです

自身の人生に、他者が関わっていたという証拠です

つまり、独りじゃないんだ、独りじゃなかったんだ、と思えませんか

この主人公の場合は自業自得ですが本当に孤独になってしまったので、

彼の寂しさは計り知れませんが

孤独を感じた時は、

温もりを教えてくれた人に会いに行ってみたり

バーに立ち寄ってカウンターで話を聞いてもらったり

人に触れてみるといいかもしれません

 

はい、こんなに語るとは私も思っていませんでしたが

思うことが多すぎて長くなってしまいました

本当、映画って素晴らしいですよね

ひとつ見終わるたびに、自分が成長している気がするのも

映画を好きな理由です

 

この映画、あまり起伏のないストーリーで確かに面白みに

欠ける部分があるかもしれませんが、学ぶことの多い素晴らしい作品です

また、挿入歌が全部素敵です

信じてください、作中で流れる音楽が最高です

ぜひ一度ご覧になってください

 

暑い夏がやってきます

冒頭でも述べましたが、生活リズムを整えて

夏バテに打ち勝つ体づくり頑張りましょう

私が言えた口ではありませんが

 

長い文章を読んでいただき、ありがとうございました

ではまた

 

nesumerb